美瑛・富良野3泊4日の旅 ― 2014年08月15日

飯ばかり食っていたようだ。
夏休みで、北海道に行った。旭川から富良野の方へ回った。計画したのはうちの奥さん。私はひたすらレンタカーを運転するだけのドライバー。娘二人もいっしょ。
大体の日程を以下に記す。
富良野の富田ファームを一回り。ラベンダーアイスやメロンアイスを食す。
さらに嶋田農園でメロンを食べる。ゆでとうもろこしも。
グラスフォレストでガラス吹き体験を申し込む。
ふらのジャム園でジャム試食。
麓郷展望台に車で上がる。
グラスフォレストに戻ってガラス吹き。
チーズ工房でピザを食べようとしたが、1時間待ち、と言われてあきらめ、カマンベールをひと箱買ってつまむ。
美瑛の四季彩の丘でコロッケを食べ、バギーをふかす。
宿の夕食はシャケのソテー。

大きなメロンを嶋田農園で

麓郷展望台

ガラスにくびれをつける下の娘

余ったガラスを切り離す上の娘
白金温泉の青い池と白ひげ滝を見る。
レストラン歩人でハムとソーセージを堪能。
その近くでハスカップ狩りをしようとしたが、雨のため中止。
上富良野のトリックアート美術館へ。
清流亭の釣り堀に向かうが、混んでいて断念。
パークゴルフ場でのんびりする。
パッチワークの丘の名所を巡る。
宿の夕食は若鶏のキャベツ煮。

パークゴルフ場
旭山動物園で行動展示の真髄を見る。
旭川の花まる亭で海産物を補給。
旭川空港でお土産を買い込む。六花亭のバターサンド、スナッフルズのチーズオムレットなど。
旭川空港の旭風ラーメンで醤油ラーメンをチェック。
旭川空港から羽田へ。

この後、豪快なスイングで壁を渡るテナガザル
僕個人が一番よかったなぁと思うのは、青い池とその後のレストラン歩人。他もいろいろよかったけど、一番印象に残っているのはその二つ。
雨模様の天気の中で、青い池だけ思いがけず晴れたのと、知らずに入ったレストラン歩人 - これで「ほびっと」と読ませる - がドイツ風のハムやソーセージの専門店で、懐かしい味に出会えたのがよかったらしい。
青い池からは、立ち枯れた白樺が何本も突き出していた。見ていて、昔スコットランドでみた風景を思い出していた。ネス湖のほとり、アーカート城跡から西に少し入ったところでも、こんな景色を見た。もう20年前のこと。
それに、美瑛や富良野の風景は、波打つ丘にいろんな畑が広がっていて、「パッチワークの路」だとかなかなかうまい名前をつけたなぁと思うんだが、これは丁度、ドイツの田舎道で見かけた風景にそっくりだ。 やっぱり北海道の風景は、どこか北西ヨーロッパ風だ。

青い池と水面から突き出す木々
レストラン歩人は、指輪物語にちなんだ命名だそうで、映画で有名になるずっと以前からやってる。店内の壁には中つ国の地図も張ってあるし、The Hobbit の原書も置いてある。そう思うと、メニューにあるボロニア・ソーセージはボロミア・ソーセージに見えてくるし、チキン・ソーセージもピピン・ソーセージに見えてくるのだった。

くいだおれ人形に似ているホビット
あと、宿の敷地にあるレストラン、ブラン・ルージュで取った夕食は素晴らしかった。家庭料理っぽさを残しているのだけど、行き着くところまで行った究極の家庭料理という感じで、どこにも隙がない。ビーフシチューや地鶏のキャベツ煮は熱々のポットに入って出てきて、食べている間中、ずっと熱い。そして肉だけじゃなくてポットの中の野菜がどれもおいしい。特に、きぬさやみたいなのがよかった。

緑の木立に赤い屋根のブランルージュ
旭川の花まる亭には、海鮮丼が食べられる場所がないかと探したあげく、電話でうかがって、「ありますよ」と聞いたので行った。確かにうに丼、いくら丼もあるのだけど、色々と謎の料理があるので、気が変わって、ランチの花御膳を頼み、その中のお吸い物をペロンタン汁に変えてもらった。
ペロンタン汁は澄まし汁で、真ん中に卵の黄身のように見えるかぼちゃ団子が入っている。かぼちゃ団子と聞くと、じゃがいものような食感を想像するのだけど、違う。弾力のある餅に近い。なんだろうこれは、という想いが先にたって、あまりしっかり味わうことなく食べてしまった。山菜汁っぽい味だった気がする。
さらに、花御膳には天ぷらもついていたのだけど、エビや野菜など定番の天ぷらのそこに、平たい四角い天ぷらが隠れていた。キスか何かの魚かな、と思って食べてみると、む、微妙に馴染みのある歯ごたえ。これは、とうもろこしだ。この店のもう一つの名物、白とうもろこしの天ぷら。意外性があってしかも予想外においしい。
目先の変わったものを食べたい、というときにいい店かもしれない。あ、うちの奥さんはしっかりうに・いくら丼を頼んでましたが、それもおいしかったとのこと。

謎のペロンタン汁を商う花まる亭
最終日、羽田の空港について、恐ろしく蒸し暑いのにたまげる。日本とは思えない。どこの国に着いたのかと思う。北海道にいる間は気がつかなかったけど、やはり涼しいのが最大のご馳走だったようだ。

羽田近くで機内から見た富士山
映画記事一覧 ― 2014年08月16日
2015年12月30日までの映画関連の記事のリストです。はぁー、今年は4本しか映画の記事を書かなかったのか。[2015年12月30日更新]
スター・ウォーズ フォースの覚醒
The Second Best Exotic Marigold Hotel
タランティーノっぽいキングズマン
イミテーション・ゲームでうれし泣き
2014年
エヴァの告白
Wolf HallがTVドラマに
The Salvation (ザ・サルベーション)
Chef (シェフ)
太平洋戦争のアメリカ側
バンド・オブ・ブラザーズの桜吹雪
超高速!参勤交代は指輪物語だ
鑑定士と顔のない依頼人
エンダーのゲーム
びっちんぐあにゃ?
ハンナ・アーレント
Non-Stop
スカイフォールとスタートレック
2013年
パシフィック・リムのメインテーマ
パシフィック・リム
The Call
ヘルプ ~重い話に埋め込まれたどたばた爆弾~
ゲーム・オブ・スローンズにもずぶずぶはまる
スター・トレック イントゥ・ダークネス
ハワードとトニーの年齢
すべてのアイアンマンは消耗品である
Warm Bodies で "Z" に共感
ダウントン・アビーにもあっさりはまる
キングとランダ
ジャンゴ 繋がれざる者
人生の特等席:アンチ・マネーボール
2012年
テッドとドラえもん
ホビット 3D HFR
ボーン・レガシーと野良スパイ
Warm Bodies
Skyfallでジュディ・デンチ萌え
The Raid
Looper/ルーパー
プロメテウス
Coriolanus で寝た
Bis zum Horizont, dann links!
ダークナイト・ライジング
The Tudors にもはまってみた
エマ・ストーン17才。
スノー・ホワイトと女王の弟
MIB3にロビン・ウィリアムズ?
夏の新作アクション映画14本
ロボジー
夫婦で Rome にはまった
Chronicle (クロニクル)
バトルシップ
Intouchables
Safe House
ラブ・アゲイン
2011年
ハワード・スターク
フェア・ゲーム
関雲長、じゃなくて孫儷
Bad Teacher
リミットレス
エマ・ストーン
Source Code
グリーン・ホーネット
Endhiran ロボットテーマの満漢全席
君に読む物語
アンストッパブル
トゥルー・グリット
オスカー有力候補を見比べる
デュー・デート
レイチェル・マクアダムス
ブラック・スワンで思い出した映画
ブラック・スワン(2)
ブラック・スワン
武士の家計簿:経済映画三本立て(3)
ウォール・ストリート:経済映画三本立て(2)
2010年
Heidelberg の...?
耳のないうさぎ
ハングオーバー!
The Ghost Writer
ロンドン3泊4日の旅
プレステージ
Monty Python DVD
は~、いつの間にか随分溜まったなぁ。
「お出かけ」記事一覧 ― 2014年08月17日
2014年8月15日までの「おでかけ」関連の記事のリストです。
美瑛・富良野3泊4日の旅
中華料理 堀内にまた行ってきた
ドライブナビアプリに音声入力
2012年
青葉台の中華料理 堀内
レロエ・オヴェスト
2010年
クリスマスマーケット
堂島ロールとマダムブリュレ
ワインハイキング
那須高原 釣り堀、サル、そば、ハーブ
那須どうぶつ王国のファルコンアタック!
フロラシオン那須
千本松牧場 - 那須高原
2泊3日那須高原の旅
川崎大師
Brunel Hotel
ロンドン塔の衛兵
''Jerusalem''
カムデンロックマーケット
ロンドン3泊4日の旅
2008年
安房鴨川へ
アクアライン前の渋滞に負けてお台場へ
タベルナクアーレ
日本科学未来館
こうしてみると、「おでかけ」と「世界街歩き」の使い分けができてない… ま、そのうち直す。たぶん。
バンド・オブ・ブラザーズの桜吹雪 ― 2014年08月31日
7月までHuluが配信していたバンド・オブ・ブラザーズをきっかけに、この夏はザ・パシフィックも見、それから家にあった「容赦なき戦争」を読み、以前みた「スターシップ・トゥルーパーズ」を思い出したりして、憂鬱な気分に浸っている。
Band of Brothers (邦題: バンド・オブ・ブラザーズ)
バンド・オブ・ブラザーズは前から気になっていて、Huluでもやってるなぁ、と思ってマイリストに入れてあったのだけど、2時間で終わる映画と違って、10話も続くテレビシリーズを見始めるには勢いがいる。やっと見始めたのが7月半ば。面白い、と思って全部見る気になったタイミングでHuluから、7月末で配信終了、の知らせが来て、急いで見た。
第一話は米国内のキャンプ地での新兵訓練が中心で、根性の悪い指揮官のしごきと、その指揮官が更迭されるに至る経緯が水戸黄門的で、これは、と思って、うちの奥さんに勧めてみたら、案の定、さくっとはまって、何度も見直してた。
軍隊の訓練におけるしごきのシーン、というのは何か広く一般に受ける要素があるんだね。水戸黄門とか、遠山の金さんとか、半沢直樹とかと、何かしら共通するものがきっとあるに違いない。
でも、第二話以降は、激しい戦闘シーンが続くし、女性はほとんど出てこないし、うちの奥さんは見ないだろうなぁと思っていたのだけど、第一話が気に入った勢いで一緒に見てみたら、驚いたことに気に入ってしまった。
どうやら、有能な指揮官のウィンターズがだんだん出世していくところとか、その親友のニクソンがイケメンなところとか、その辺が当座の魅力だったらしい。で、それに魅かれてみていくうちに、だんだん他のキャラクタやストーリーの細部にも目が止まるようになって、すっかり深みにはまった様子。それは奥さんだけじゃなくて、僕も同じで、Huluで配信終了する前に、さくっとDVDボックスを買いました。
DVDで繰り返し見ていると、登場人物の顔の区別がつくようになって、シリーズの後半で顔と名前を覚えたキャラクタが第一話から出ているのに気がついたりする。第六話だったかな、衛生兵ユージーン・ロウが主役の回で、彼の名前を初めて覚えたのだけど、第一話を見返していると、Dディの出撃の日に、これから飛行機に乗り込む兵士達に、酔い止め薬が配られて、「今すぐ一錠、30分後にもう一錠を飲むように、とDr.ロウが指示した」と説明があったりする。それに気がつく、気がつけるようになるのが、また楽しい。
戦闘シーンの描写は恐ろしくて、第二話でドイツの砲撃陣地を破壊しに行くシーンを最初に見たときは、この調子でとても第十話までは見続けられないと思った。でも、だんだん慣れてしまう。ましてや、ザ・パシフィックの戦闘シーンを見た後では、バンド・オブ・ブラザーズの第二話はのどかにすら思える。あなおそろしや。
無能な指揮官、有能な指揮官、というテーマは面白いので他にも何度か出てきて、それぞれ印象深い。第七話のダイクの無能ぶりと、その後を引き継いだスピアーズの無双ぶりの話とか、第八話の経験の浅い新任仕官の代わりに斥候隊を指揮するマーティンとか、つい何度も見たくなるのは、水戸黄門の印籠や、金さんの桜吹雪に相当するシーンだからか。
うちの奥さんは、ウィンターズが第五話で真紅シンク大佐から、「大隊を率いてみるか」と言われて大尉に昇進するシーンや、第七話でニクソンから「シンク大佐が『階級にふさわしい服装をしろとさ』」と少佐の階級章を渡されるシーンを好んで見返してた。
もう一つ、受けてたのは、最終話で、新兵訓練での根性の悪い指揮官ソベル大尉が、いまや少佐になったウィンターズのそばを通りがかって、目礼だけで通りすぎようとしたのを、ウィンターズから「敬礼は?」と促されていやいや敬礼するシーン。英語のセリフだと少しニュアンスが違って、「敬礼は階級に対してするもので、人に対してじゃない。」 ("You salute the rank, not the man.")と言ってるけど、まぁどちらにせよ言わなくてもいいことを、言わずにはいられなかったんだろうね。隣でニクソンもニヤニヤしてたし。
まぁ、のらくろでも、島耕作でも、だんだん主人公が出世していく話はうけるよね。
結局、HuluとDVDで全十話通して2.5回ぐらい見た。時間があったらまた見たいと思える、そんなドラマ。戦闘シーンは恐ろしいが、生き残った主要登場人物たちの個々人の魅力と、彼らの間の連帯感が強まっていく様子が、明るい雰囲気をもたらしている。それに最終話のスイスの湖とホテルの美しいこと!
物語中では、あの湖はツェル・アム・ゼーだということになっているけれど、撮影に使われたのは、ブリエンツ湖畔の Grand Hotel Giessbach だそうだ。泊まってみたいが、一泊4、5万円する。
ホテルのそばまで行って、記念撮影だけでもする機会があるといいな。