堂島ロールとマダムブリュレ: Lack Thereof

ふと出来心で、「行列ができるケーキ」を買いに走ってみた。昨日の土曜日、早起きしたのと、近所の東急百貨店で「堂島ロール」ってのを限定200個で発売します、というチラシが入っていたのを奥さんが見つけたのがきっかけ。

娘を連れて、東急まで行く。10時の開店5分前くらいに1階の裏通り（C駐車場最寄の）入り口に着く。守衛さんが「もう少しお待ちください」というのでそのまま待とうかと思ったが、次の瞬間気が変わって、別の入口へ回ってみた。

別の地下入り口についたところで開店1分前。そのまま待ちに入ろうとしたら、後ろから「堂島ロールですか」と店の人が声をかけてきた。さらに別の地下入り口に行列が出来ているからそっちに並べとのこと。

行ってみると、店内地下から3階まで伸びた行列が出来ていた。3階で折り返して2.5階の踊り場まで伸びた最後尾に並ぶ。で、ここから買えるまでに40分でした。

並んでいる途中で、整理券を配りに来た。一つ一枚。で、堂島ロールの他に、「マダムブリュレ」ってのも売ってるそうなので、一枚ずつもらって両方買ってみました。そっちがこれ。

右下の水鳥のような形の紙片は、これの製造元のマダムシンコのご尊顔であるらしい。

で、どちらも評判になるだけのことはありました。40分並ぶのはやだけど、そうでなければぜひまた食べたい。

堂島ロールは、奇を衒わない、真っ直ぐな味なんですが、そんじょそこらにあるロールケーキにしばしば感じる、「もう少し、ここんところが」という物足りなさが一切なく、むしろ「そうそう、そう来て欲しかったんだよ」という、かゆいところに手が届く味（うーん、食い物の形容に使う言葉じゃないな。でも本当にそう）。スポンジのキメが細かく、しっとり。クリームは、クドくなる一歩手前で寸止めの充実した甘さ。ほのかな甘さ反対！ベタ甘も論外！伸び伸びしっかりすっきり甘い。

マダムブリュレは、逆に未知の味です。能書きには温めても冷やしても常温でも、とありますが、冷やしてたべました。バウムクーヘンにカラメルソースを載せて焦がしてあるので、味の想像は付きそうなものですが、固まったカラメルのカチカチ、パリパリ感と、バウムクーヘンに染み込んだ濃い甘さと、本来のバウムクーヘンの比較的控えめな甘さとが、入れ替わり立ち代わり現れる、という味で、「あともう一切れ食べたい」気分が残ります。あ、家族4人で2回に分けて、1回1/8ずつ食べてます。

どっちがおいしいか。ジャンルが別なので比べられないかな。あえて異種格闘技戦をすると、堂島ロールの方が、いつまでも飽きないのでは、という予感がします。でも、まだマダムブリュレも飽きたわけでは全然ないので、も一度食べたい。

マダムブリュレの写真、もう一枚。

フラッシュなしに、蛍光灯の光で撮ったので、色は悪いのだけど、こっちの方が、キャラメルのハリとツヤがよく分かるので。食べ物の写真は難しいなぁ。

40分待つ間、娘と「ドラえもんの道具を使って、楽をしてこのケーキを買うにはどうしたらいいか」という話をしてたので、「10分ぐらいしか待った気がしなかったねー」と娘が言ってました。僕も同感。

ちなみに、楽をする方法としては、タイムマシンとどこでもドアを使うと、早起きはしなくていいものの、結局並んで待たなければいけない。コピーロボットに並ばせておく案や、なんとか団子を並んでいる人の口に片っ端から放りこむ（「ケーキ待ちの列にお並びの皆様は口を開けてお待ちください」というアナウンスを流すんだそうだ）とか、タイムマシンで朝早く来て「本日はケーキの販売は中止になりました」と張り紙をはり、開店近くになってからもう一度来て張り紙をはがして並ぶ、とか、色々妙案が出ました。

で、最初に着いた、裏通りの入り口でそのまま待ってたらどうなってたかなー。

今日もらった整理券は、堂島ロールが88番、マダムブリュレが47番でした。