スノー・ホワイトと女王の弟 ― 2012年06月16日
あ…た…らしい…声を失う程に、新しい。
Snow White & The Huntsman (邦題:スノー・ホワイト)
タイトルからして白雪姫の話であることは明らか。ちゃんと白雪姫の主な要素はだいたい入ってます。なのにこの予想外さはどうだ。3分に1度驚いていたような気がする。
なので、驚いてみたい人には、この後何も読まずにまず見に行くことをお勧めします。
何を書いてもネタバレ。いいですか?
では、そろそろ。
何が驚いたって、主役の二人が日本人だとは。しかも狩人の 江口洋介 はまだしも、白雪姫が 小栗旬 なのはなぜだっ!
えっ、違う?えーっあれ違うの?クリステン・スチュワートって人なのか。知らなかったなぁ。よく見たら江口洋介もクリス・まいてぃーそー・ヘムズワースだった。
俺の目は節穴だっ!(棒)
悪い女王=シャーリーズ・セロンは魔力が衰えるとどんどん年をとるって設定なんですが、少しだけ老けたときの様子がリアルすぎて、単にこれはすっぴんなんじゃないかと。
黒い羽をまとったシーンが多いので、ブラック・スワンを結構思い出します。
女王の城から逃げ出した白雪姫は、追っ手から逃げるうちに、ダークフォレスト=暗い森に迷い込みます。木の枝は動いて絡みつき、足元は抜かるんでずぶずぶで歩くこともできず、這いずり回ると目の前には怪しい虫の大群が…
ダークフォレストの怖さはあれだ、小さい子の目で見た東京ディズニーランドの白雪姫・ザ・ライドの怖さだ。あの乗り物は怖いので有名。童話がモチーフなのに、「小さいお子様には刺激が強すぎることがあります」、という趣旨の掲示がある。「ま、そうは言っても大丈夫だろ」とたかをくくってまだ小さかった娘たちを連れてったら大泣きしてしまったことがかつてあった…あれももう随分前のことだなぁ。
7人の小人に連れられて、やってきたのはサンクチュアリ(日本語字幕ではなんて訳してるかなー)、妖精が飛び交う、明るい日差しの森で、お、なんかキノコみたいなのが浮かんでる。こりゃぁ、惑星パンドラだなぁ。
とか思ってみていると、妖精が白雪姫を呼びに来る。白雪姫がついていってみると、なんと、
池の真ん中に神々しいニホンカモシカいやいやトナカイ?、という、もののけ姫のパクリむにゃむにゃむにゃリスペクトしたシーンが。
とっさに映画館のイスの上で固まってしまった。
白雪姫と狩人が森の中の橋を渡ろうとすると、そこに潜んでいたトロルに襲われる。
橋のそばにトロルが住んでいる、というのは、剣と魔法のファンタジーでは決まりごとなのだけど、あんまり他の映画でそういう場面を見たことがない。ので、このシーンはちょっと嬉しい。
狩人が戦うも歯が立たず、吹き飛ばされている間に白雪姫に迫るトロル。白雪姫危うし!
と思ったら、「グワーッ」とトロル顔負けのうなり声を挙げてトロルを威嚇する白雪姫。えーっ!?
白雪姫が「グワーッ」ですよ。
さらに、そのまま戦うのかと思ったら、あきれたトロルがリアクションを取りあぐねた挙句、手なずけられてしまう。
ナウシカとテトの出会いのシーンを思い出したりする。
「おいで、怖くない」ガブッ「!」「ほら、怖くない」
って、テトならいいけど、トロル相手にやると、ガブッのところでちょっと問題がおきますね。
で、色々あって、白雪姫は、狩人と、助けにきた幼馴染=公爵の息子に連れられて、もう少しで公爵の城にたどり着く、というところで毒リンゴをかじってしまい、死んでしまう。公爵の息子がキスをしても生き返らない。彼女の遺体は城に運ばれて、テーブルの上に安置される。
彼女の遺体の回りで一人語りを始める狩人ヘムズワース。あんまりセリフが聞き取れないのだけど、
「俺は、妻が死んでとても悲しかった。]
「悲しくて、もう俺なんかどうなってもいいと思った。」
「君にあってからだよ、また生きようと思ったのは。」
「なのに、また君も死んでしまうなんて」
とかなんとか言ったあげく、誰も見てないのをいいことに白雪姫にキスします。
げ、遺体にキスしてる、とか思って引いたのは私だけだろうか。
狩人が「じゃぁな」とか言って部屋を去った直後に、白雪姫は息を吹き返す。
吹き返した勢いで公爵の城の人々を焚きつけて、女王の城を攻めに行かせる。「私と共に戦うのは誰か!」雄叫ぶ白雪姫。歓声を上げて答える城の人々。
で、公爵、息子、その手勢と共に、女王の城に攻め寄ります。 甲冑を身にまとい、馬を駆って、敵の投石や矢をかいくぐって城門に突進する白雪姫、って…
バズーカ砲で戦う魔法少女並に違和感あるなぁ。
悪い女王を倒して、父王の城を取り戻し、戴冠して女王になる白雪姫。スター・ウォーズエピソードIVのラストシーンを思い出す。これがIVだとすると、狩人がハン・ソロで、公爵の息子がルークだなぁ。で、悪い女王が銀河皇帝で、その弟がダース・ベイダーか。ベイダーにしては弱すぎるけど…
それでも、一番面白い役をやってたのは、この弟君=フィンだと思います。白雪姫を城から取り逃がしたことを女王になじられて、涙目で「姉さんのために尽くしてきたのに!」と叫ぶ姿を見ると、同情を禁じえません。かと思うと、結構剣の立ち回りが強くて、狩人と互角以上に戦ったりする。あのう、ダイ・ハードの時のアラン・リックマンを思い出したりする。悪党面なのだけど、癖が強いので、アラン・リックマンなみにスターになれそうな気がします。
続編が見てみたいなぁ。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。