アグリコラやってみたよ ― 2012年05月02日
久しぶりに帰国して、やっとお土産のゲームを下の娘とやってみた。
今回のお土産は三つ。
アグリコラ はまだ3回しかやってない。1回目は家族ルールで。 準備 の甲斐あって、娘もすぐにルールを理解。その後2回、正式ルールで やってみた。でも最初のデッキ(Eデッキ)しか使ってみてない。
あのう、30点なかなか取れません。1回目だけ娘が31点行きました。 土地は使いきれないし、家具カードは売れ残りまくるし、何かまだやり方を間違えてる。
ルールはそんなに難しくないけど、満足いくようにプレイするのは難しいなぁ。 ルールも難しくないとはいうものの、上の娘や奥さんにルール説明するのはちょっと チャレンジングだ、これ。
でも、面白いのは間違いない。娘も「他のカードを使ってもっとやりたい」って言ってる。
一方、 Wanzen Tanzen はサイコロゲーム。 簡単で、しかもすごく熱くなって盛り上がる。 意地になって後に引けなくなるようにルールが仕組んであります。 これはお勧め。詳しくは 別途 。
Piraten Kapern もサイコロゲームですが、味付けはかなり違います。 すごろくみたいなもので、あんまり熱くなるところがない。 娘も僕も、2回やってみて、もういいや、って感じ。
あとはうちの奥さんと Carcassonne を1回。Carcassonneは奥さんのお気に入り。 牧草地の陣取りで僕が大きなミスを二つして、点数ボードで2周遅れの大差で 負けてしまった。
上の娘はリア充すぎて、ドイツゲームどころぢゃない。友達と出かけてる。 でも学校では時々友達と The Village ってのをやってるらしい。調べてみたら、へー、Werewolfのバリエーションなのか。
下の娘も友達がよく遊びに来たりしてリア充なんだけど、ドイツゲームへの期待が高いので、 僕とも一緒に遊んでくれる。
大きくなったら僕と遊んでくれる孫を連れてきてね。
Wanzen Tanzen ― 2012年05月02日

5つのサイコロを振って、カードで指定された役を作ります。役ってのは、 ツーペアとかフルハウスとかのポーカーの役だったりすることもあれば、 全部奇数とか 2 2 4 4 とか具体的な数字の組合せだったりもする。
もちろん1回振っただけじゃフルハウスなんてまずできないので、 都合のいい目が出たサイコロだけ取っておいて、残りを振りなおせる ことになってます。

役ができたら、他の人に交代してもいいし、続けて同じカードにある 別の役を作り始めてもいい。カードにある役の最後の1つを作った人が、 そのカードに書いてある点数をもらうことができます。
ただし、都合のいい目が1つもでなかったからといって、今振ったサイコロを 全部振りなおすと、虫が1匹寄ってきます(今振ったサイコロのうち1つでも取っておけば、振りなおしても虫は寄ってきません)。

虫が5匹になると、虫を全部返して、その代わり減点カードを1枚もらう羽目に。
役を作るのをあきらめてやめてもいいけれど、そのときは虫が2匹寄ってきます。これが熱くなる理由かな。 やめると確実に2匹寄ってくるのに対し、続けると とりあえず1匹で済む ので、つい続けたくなる。ひょっとしたら次の一振りで 役ができるかもしれないしね。
でも、それはもちろん錯覚で、ずるずる振り続けてると、あっという間に 虫が5匹溜まります。
かなり運次第でもあるので、娘は早速願掛けと呪いを駆使し始める。
「4、4、4が出ますように4が出ますように4が出ますように」
「絶対2は出ない出ない出ないーっ」
すると、4点のカードの4つの役を立て続けに娘がクリアして4点ゲットしたり、 たった1点のカードの最後の1つの役を作ろうとして僕が減点カードを2枚も 貰ってしまったりする。娘は笑いが止まらない。
「あーはははははーっ!」
二人ともハイになるので、色々と訳の分からない理由で笑いころげながら プレーしてました。
あいかわ公園と飯山温泉 ― 2012年05月04日
このGW、記録的豪雨の中、宮ヶ瀬湖に行ってきた。
めざすは
娘が去年学校の遠足で行って、そこにある 工芸工房村 で機織り体験したのがとても楽しかったそうで、もう一度行きたいと。上の娘もやってみたいし、近場で手ごろだし、ということで、行くことにして、あらかじめ宿の予約も取った。宿は、
悪天候にも関わらず、工芸工房村も、元湯旅館も、とても楽しめました。家中みんな満足。
工芸工房村では、娘二人が、機織り体験と陶芸体験をやらせてもらいました。
お客さんが少なかったせいか、先生に付きっ切りで教えてもらえました。


機織りはまぁ子供でもできそうだったけれど、陶芸は難しくて、先生がかなり手直ししてくれました。 そのおかげで、こんなふうにいい感じに。

工芸体験が済んだら、次は宮ヶ瀬ダムへ。
豪雨のせいで、ダムは臨時放水中。普段は、特定の曜日の特定の時刻に数分間だけ、観光放水をやってるそうなのだけど、今日は放水し放題!大迫力見放題!
宮ヶ瀬ダムの下流100mぐらいのところにある石小屋ダムも、今日はダムの上から水があふれ出ている。越流というらしい。これも今日だけだそうだ。年に2,3回だって。
宮ヶ瀬ダムの上から見下ろす。
さて、宿は初めて泊まったのだけど、変わったつくり。一続きの建物ではなくて、客室のある建物がいくつも密集して立っていて、その間を橋の欄干のような赤い手すりのある通路が巡っている。千と千尋の神隠し、の湯屋をちょっと思い出すようなデザイン。で、モチーフは狸の置物。入り口に高さ2m以上の狸がある他、フロントにも通路にも客室にも狸だらけ。なんだかテーマパークっぽい。
泊まった部屋は、予約した部屋よりアップグレードされて、露天風呂が付いていたのだけれど、あまりにも雨風が激しいので使いませんでした。残念。部屋はとても広く、窓際にはコタツが用意されてました。5月だというのにかなり寒い日だったので、コタツはありがたかった。
浴場は午後と朝で男湯と女湯が入れ替わります。僕は午後の男湯の方しか入らなかったけど、両方入った家族たちによると、午後の男湯の方が大きい。内風呂と露天風呂があり、露天の方は打たせ湯があります。源泉はPH11を超える強アルカリ性だそうで、風呂に入ると石鹸を使ったときのように肌がぬるっとします。湯加減も文句なし。
色々といい感じの宿でしたが、最高だったのは食事。これまで家族で行った宿の中で1,2を争う味。 夕食は惜しくも2位かな。でも朝食は1位だと思う。朝から固形燃料で加熱する料理が3つもあるのが印象的。 どれもご飯が進む味で、雨で体調を崩していなければ、何杯もご飯をおかわりしたと思います。 いや、頭痛もふっとぶうまさでした。お茶すら一味違ううまさ。
2日目は、豪雨が去って、やっと外で遊べるぞ、ということで、釣堀に。
とてもよく釣れます。釣り始めて3分で上の娘が2匹釣り上げて、「もう釣っちゃだめ」と止める羽目に。2匹目の針を外すのに手間取り、魚の血が飛び散って、下の娘が引いてしまい、「もういい、釣らない」と言い始めた。
あとはうちの奥さんと僕が1匹ずつ釣り上げた。食べる分だけ。それ以上釣っても食べられないし、もって帰るわけにもいかないし。釣った分は、その場で塩焼きにしてもらって、食べました。
その後、他の場所にも行ったのだけど、豪雨が去ったにも関わらず、大粒の雨が本格的に降り出してしまい、これはダメだと早めに引き上げることに。実際、帰り道もずっと雨が振り続けてました。
二日続きの雨で、多くの人のGWの予定が台無しになったのだろうけれど、うちはかなりラッキー。工芸体験と上等の温泉宿を満喫して、みんな満足して帰宅したのでした。
Chronicle (クロニクル) ― 2012年05月13日

キックアスみたいな話だなと思ったら実はキャリーだった、と思ったら、なんと アキラだった、と見せかけて、えー オーメンかよ、という話。
Chronicle (邦題: クロニクル?)
[2013年8月16日追記:9月27日から首都圏限定公開だそうです。チラシの写真も追加しました。]
これ、面白いです。最初に書いた通り、話の転がる方向が変わったり、エスカレーションが派手だったりで、飽きさせません。
主人公は高校生3人。ある晩、空き地に開いた穴に入っていくと、ねずみ達が餅つきをしていました。いやいやいや、謎の物体が怪しく光っていました。その光を浴びた三人は、手を触れずに色んなものを動かせるようになりました。(笑う大天使かっ!)
最初はボールや小石を持ち上げる程度でしたが、慣れるにつれ、車も引っ張れるように。
三人の中で一番地味だったアンドリューも、全校生徒の前で「マジック」の舞台を演じ、一躍注目の的に。ガールフレンドもできてわが世の春。この辺がキックアスっぽいところ。
のはずだったんだが、ここで話は暗転。英語のセリフが聞き取れず、何があったのかよくわからない。女の子は「キモッ」と言って去っていく。
元々彼の家庭は母親が病気で入院していて、父親は何かと彼を虐げるタイプ。そしてあるとき彼は暴発し、事故が起きる。この辺がキャリー。いや、キャリー見たことないけど、たぶん。
で、まだまだ話は妙な方向へ妙なことをきっかけに転がっていきます。
ブレア・ウィッチ・プロジェクト式の、全編アンドリューが撮っているビデオという設定の映画。時々他の人が撮っているビデオや、建物の監視カメラに移っていたビデオなどが混じります。
そのせいもあって、いわゆる「奇妙な味」の物語になっています。「世にも奇妙な物語」とかにあっても違和感なさそう。
以下、ネタバレ。
スティーブが他の二人を呼び出して、「どこにいるんだよ」「上だ、上を見ろ」のあたりは楽しい。他の二人も真似をしようとしてしくじってるあたりもいいし、その後突然画面が雲海に変わるのもいい。ここだけ見ると、アイアンマンにもあったようなシーンに見える。
で、結局この3人は、「♪そ~ら~をじゆ~に飛」べるようになります。マトリックスのラストシーンのネオのごとく、地表から垂直に飛び立つシーンもあります。
ラスト近くには、アンドリューとマットが、ネオとエージェント・スミスのように空中で戦うシーンが。 冒頭のシーンからすると、展開があまりに遠いところまで流されてきていて、はるけくもきつるものかな感が強いです。
この放浪するストーリー展開、角を一つ曲がるごとに違う国にたどりついてしまう様子をもう少し書いてみます。
母親の治療費を稼ごうとして、強盗を始めるのは予想が付いた。最初はいじめっ子がターゲットなのが、これでは儲からんとガソリンスタンドに向かうのも想定内。スタンドの店員が銃を持ち出してアンドリューを狙うのも、まぁそうなるよね、でOK. でもアンドリューが吹き飛ばした銃が暴発してガソリンに引火し、爆発してアンドリューも巻き込まれて火達磨になり、そのまま入院、という展開には驚いた :-O 。
こう書くと、長いシーンのようだけど、実際にはあっと言う間なので、驚いている間においていかれそうになる。こういう、予想外の方向への展開が素早くピシピシと何度も繰り返されるのがこの映画のいいところ。
最後のシーン、マットが雪山でビデオカメラに向かって一人語りをしているシーンが良く分からなかった。このシーンでは何か意外なことが起きていないといけないはずなのだけど、それが何か分からない…だれか教えてください。
と、いうわけで、これはDVDでもう一度みたい映画のリスト入りです。
夫婦で Rome にはまった ― 2012年05月13日
いや、僕もだけど、うちの奥さんがもっと。
Rome 邦題: ROME[ローマ]
HBOとBBCが共同で作ったTVドラマシリーズ、全22回、シーザー暗殺までの前編12回と、 帝政開始までの後編10回に分かれます。
僕は実はまだ前編の最後までしか見ていない。こんなのがあるんだな、と2年前に知って、 でもTVシリーズって見るのに時間食うからなぁ、と手をださずにいたのですが、先日イギリスに行ったとき、思いがけずDVD屋で時間つぶしする羽目になり、全22話入ったコンプリートボックスと目が合ってしまったのでやむを得ず買ってきた。
僕は元々世界史好きで、ローマ帝国の衰亡も、ローマ人の物語も、テルマエ・ロマエも全部大好き。なので、このドラマもいつかは見ないわけにはいかなかったし、とっても楽しみにしてました。
見てみたら、第1話を見た時点では「なんだか演出が極端、ストーリーがご都合、学芸会レベル」とか悪態をついていたのだけど、第2話の最後まで見てぶっ飛び、その後は12話まで夢中で見た。大満足。
後編をまだ見ていないのは、社会人として節度ある時間の使い方をすべく…うそです。前編見終わったところで日本に出張に出てしまったから。帰ってきたのでできるだけ早く見るつもり。
で、日本で奥さんに「ローマって面白いよ」とけしかけ、レンタルビデオ屋でDVD2枚4話分を借りてきて最初の2話まで一緒に見たら、奥さんどっぱまり。僕が日本で仕事に行ってる間に、後編まで全部見てしまった。1日6話6時間ずつのペースってどうなってんの?僕もはまってたけど、せいぜい毎日2時間2話ずつしかみてなかったぞ。
いや、うちの奥さんが気に入るのは実はわかってた。うちの奥さんは林真理子の大ファンで、どろどろした女性の裏の悪意を描いたような話が大好き。桐野夏生とか湊かなえとかも好き。ぼくからすると、どれもすごいと思うけど、たくさん読むと胸焼けがしそうで、数年に一冊ぐらいに留めたいんだが、うちの奥さんは次々好んで読む。
そういう趣味からすると、「ローマ」のアティアとセルウィリアのどろどろの戦いが気に入らないわけがない。案の定、全部見終わってから「アティア最高!」とか言ってるし。
それに、うちの奥さんは、学校で世界史をやらなかったので予備知識は全然ないのだけど、歴史ものの映画大好き。日本史は元々知ってるのでNHKの大河ドラマも好きだけど、洋画でも、「キングダム・オブ・ヘブン」とか「エリザベス」とかがお気に入り。「ベン・ハー」も守備範囲らしい。
「ローマ」自体に話を戻すと、史実の説明はあっさりしていて、ルビコン川を渡るときにカエサルが「賽は投げられた」とも言わないし、ファルサロスの戦いは15秒程度で終わるし、カエサル暗殺の場面でもカエサルはブルートゥスに「お前もか」とは言いません。皆知ってる話は軽く触れて終わらせる姿勢は賛否分かれるような気がしますが、私はそれがいいと思う。
一方、オリジナルの登場人物、平民の主人公二人の物語が歴史上の人物と丁度いい加減に絡み合っているところが良くできたパスタのソースと麺の関係を彷彿とさせます。
平民主人公二人が戦いになると無敵なのも潔くてよろしい。彼らが戦いで窮地に陥る描写はほとんどなく、物理的戦闘になってしまえば3秒で勝ちます。
そうしてみると、歴史上のサビの部分はあっさり、普通なら描写の中心になる戦闘シーンもあっさり、で、一体何が見せ場になっているのかと言えば、歴史レベルでは政治家達の右往左往であり、平民レベルでは家族との愛憎劇であり、そしてすばらしく説得力のある形で描かれているローマの街中や屋内、そして生活の様子です。
僕がぶっとんだ第2話では、政治レベルではポンペイウスと元老院がカエサルへの最後通告を可決しつつ護民官アントニウスが拒否権を行使することを当てにしていて、キケロが最後通告の動議に賛成しておきながらアントニウスに「拒否権を使え!」と叫ぶ、という素晴らしいシーンがあります。そしてラストシーンのニオベ!
あと僕がすきなのは、前編でクレオパトラが出てくる第8話のラストシーン。カエサリオンのお披露目で、他の兵士達と一緒にプッローは歓声を上げる。
顔をしかめてプッローを見るヴォレーヌス。それを気にしつつもプッローは叫び続ける。
「イェーィ!」