カールスルーエのボードゲーム店2015夏2015年08月11日

Spiele-Pyramide
Spiele-Pyramide遠景

カールスルーエのおもちゃ屋さん Spiele Pyramide に久しぶりに行ってきた。


 Spiele Pyramide


以前行ったときの記事はここ


2013年の夏に、前の場所から移転して、ずっと目立つ大通りに面した場所に、ずっと広い店を構えていた。


前は、ボードゲーム・カードゲームの専門店、という感じが強かったのだけど、今は普通の小さい子向けのおもちゃまで含めて、おもちゃ全般を扱っている。


でも、ボードゲーム・カードゲームの品揃えは豊富で充実。入り口入ってすぐ右の一列は左右にその手のゲームが並んでいる。とりわけ、右の壁は天井まで届く背の高い棚があって、一番上の棚までいろんなゲームがぎっしり。


さらに、店の真ん中にある階段を登ると、二階にはゲーマーが集まってボードゲームやRPGをプレイしていた。ちいさい子ども達じゃなくて、ジーンズにTシャツの、ティーンエイジャーからもう少し年のいったおっさんまで。濃い雰囲気がただよう。


一階のレジや店内には、女性の店員が何人かいて、小さい子向けのおもちゃを買いに来るお母さんも安心。


一方で、ゲームの列では知識豊富な店員がゲームに関する質問に詳しく答えていた。たぶん。ドイツ語なので詳しくはわからん。店員にアドバイスを求めるお客さん多し。客層は、結構年齢が高く、30歳前後の男女二人連れとか、40歳ぐらいの女性もいた。後者はどうやら子供のいるお母さんらしかったけれど。


入り口に一番近いところには、高い棚に、割合最近のゲームらしきものを集めてある。「アンドールの伝説」とその続編、みたいに、ヒットしたゲームに最近でた続編が並べてあるケースがいくつか目立った。


他に気になったところでは、 ロビンソン・クルーソーってゲームが置いてあった。箱も重いしコマもカードも多そうで、カードには結構テキストが書いてあって、ドイツ語でやるにはちょっとつらそうなのだけど、とっても面白そうではあった。


しかも、そのゲームと同じ作者、という触れ込みの Imperial Settlers というのもあって、これがまたヘビー級な感じなのだけど、古代エジプトや古代ローマとならんで日本が出てきてしまうという、トンデモな設定が……作者はポーランドの人らしい。


箱の重いゲームに興味を引かれつつ、日本に持ってかえる手間と、ドイツ語でやる敷居の高さを考えて、もう少し軽いゲームをいくつか買った。



Colt Express は、ゲームボードの代わりに、立体的な列車の上でコマを動かす。列車はカードボードから部品を外して組み立てるのだけど、組み立てた後もちゃんと箱に収まるようになっている。二人でやっても、めっちゃ楽しい。五人ぐらいでやると、さぞかし賑やかだろうな。


Machi Koro はまだ遊んでみていない。


Dobble はルールが簡単で、説明が10秒で済むのがいい。あんまりドイツゲームに興味がないうちの奥さんや上の娘もすぐできる。家族で旅行に行った時、宿で、家族4人でやってみた。盛り上がるのだけど、トランプのスピードみたいな集中力と反射神経を試すゲームなので、ちょっと疲れる。長くはできない。うちの奥さんは一回やって、一位になって、疲れた、と言って抜けてしまった。しかし、大勢で盛り上がるにはとてもいい。


Love Letter はハプニング感がある。イベントカードがあるわけでもないのに。手札が特定のカードの組み合わせになったとき、「こうするしかないじゃん」という状況が起きるのだけど、それが、連鎖反応を引き起こして、「まさか、こんなことになろうとは」という結果を生むことがあるのだ。


Love Letterは、カールスルーエではなくて、別の町にある雑貨チェーン店の Müller で6 Nimmtと一緒に買いました。 6 Nimmt は一つ持っているのだけど、人にあげるため。


それにしても、日本のボードゲーム事情も随分いい方向に変わったなぁ。 Machi Koro と Love Letter は両方とも日本人が作者で、それが国際的に好評を博しているらしい。また、Dobble は、事前に「放課後さいころ倶楽部」で見ていなかったら多分買ってなかった。これはボードゲームがテーマのマンガ。


Spiele Pyramide でもどこのドイツの本屋でも、日本のマンガが翻訳されて大量においてある。「放課後さいころ倶楽部」はドイツでは出版されてないのかな?


(族長の)娘と一緒にアグリコラ2014年06月07日

関東が梅雨入りし、平年なら梅雨中かけて降る量の雨が、ここ2,3日で一気に降った。 大雨洪水警報が出て、今日は下の娘の学校がお休みに。そのせいで余裕が出た娘が、久しぶりに言ってきた。


「ドイツゲームやろー」
「いいよ、何がいい?」
「アグリコラ、かなぁ」


2ヶ月ぐらい前にやったときは、娘はなぜか2回続けて「収入役」を引きあて、それで楽になって50点越え、という極楽プレイをしていた。それでちょっと飽きちゃったところもあって、しばらくやってなかったのだが、 また声をかけてくれて嬉しい。いそいそと準備をする。


職業カードと、小さい進歩カードを配って眺め始めて、二人とも顔が険しくなる。 「収入役」はない。それどころか楽に食料を調達できそうなカードが全然見当たらない。


木材を調達できるカードと、石で有利になりそうなカードが色々あったので、木材を柵に回して家畜を飼うことで食料確保し、木の家は増やさずすぐに石の家にして点数稼ぎに走る、という、方針でいくことにする。


ところが、始まってみると、娘も家畜を集めはじめた。目の前でかっさらわれる羊や猪たち。 家畜が増やせず、食料計画が破綻する。


木の家をいきなり石の家にしてみたものの、増築が進まず、人が増やせない。 色々と手が回らず、家畜も人も部屋も畑も、足りないものだらけに。


あるのは、石と、木材だけ。今回はまともな点を取るのはあきらめて、趣味に走ることに。


「家具製作所」を取って、木を少しずつ食べられるようにし、かつ残った木で勝利点をゲット。


さらに。最後のラウンドで、石の家があるだけで勝利点がもらえる「族長の娘」を出す。


点数を集計して、娘が言う。「お父さん、史上最低点かもよ。」


「いいんだ。石の家にして、族長の娘が出せたから。っていうか、今回は族長の娘を出すために、石に走ったんだ。だから、満足~ \(^O^)/」


「えー、浮気しちゃだめじゃん。男の人って......」


まさか、娘に「男の人」呼ばわりされるとは。そういうことを言う歳になったねぇ。


Targi2014年03月30日

久しぶりの「娘といっしょに」シリーズ。


 Targi (邦題: タルギ)


一年ほど前に買って、長らく遊べていなかったゲーム。下の娘が忙しい時期で、気軽に誘えなかったせい。 一度、うちの奥さんとやってみたが、あんまり分かった気がしていなかった。


ようやく、娘の忙しい時期が過ぎたので、二人とも喜び勇んでアグリコラを続けて三回やったら、三回ともなぜか僕が勝ってしまい、「もうやりたくない」と言われてしまった。がーん。


それからしばらくしたある日。ボードゲームの棚を眺めていて Targi に久しぶりに目を留めた。娘に話しかける。


 「これ、ドイツでマニア向けのゲームの賞をもらったらしいよ。ゲーム慣れした人でないと難しいかも。」
 「○○(娘の名)は、ゲーム慣れしてるから大丈夫だよ。」
 「じゃぁ、ルール読み返して調べとくから、やってみよう。」

ということで、久しぶりに遊んでもらいました。


ある意味、アグリコラに似たゲームです。自分の番が来たら、3人の家族(このゲームでは手下かな?)を自分がやりたいアクションを表す場所に置いていく、とか、基本的な資源(このゲームでは商品で、ナツメヤシ、コショウ、塩の三種類)を集めて、それを使って進歩カード(このゲームでは部族カード)を買うことで、特別な権利を獲得するとか。


でも、KOSMOS社の二人向けゲームシリーズの一つなので、コンパクトな箱に入っていて、アグリコラのように大きなボードはありません。その代わりに、カードを16枚、長方形の枠を作るように並べることで、ゲーム盤面を作ります。


枠の中には更にカードを縦3枚横3枚、合計9枚置く場所ができます。ここに商品カードや部族カードを山札から引いて並べます。商品カードや部族カードはアクションの結果なくなるので、随時補給すると。


手下の配置方法や、その結果どのアクションが取れるようになるか、に独特のルールがありますが、それは置いといて。


取った進歩カードは持っておくだけではなくて、最大長さ4の列を作るように並べることになっています。進歩カードには5つの種類(泉、ラクダ乗り、オアシス、タルギア=部族の女性、テント)があって、同じ種類のカードだけで長さ4の列ができたら、勝利点4がもらえます。また、4枚とも違う種類のカードからなる列ができたら、勝利点2がもらえます。最大3列しか作れません。列は左から右に伸ばすことしかできず、一度列においたカードは原則他の列に置き換えられません。


この辺はカタンぽいというか。あ、カタンっぽいといえば、盗賊も出ます。


カードに書かれたヤシの木やラクダ乗り、ナツメヤシやコショウなどが、砂漠の民の世界の雰囲気を盛り上げます。


アグリコラに比べれば、カードの種類は限られているのに、勝利点の取り方は随分色々あって、またアグリコラと違って色んなものを満遍なく育てる必要はないので、趣味に走っても大丈夫。食料確保に追われたりすることもありません。焦らず気楽に遊べます。


ここまで書いたら、横から娘が「お金には困るよ」と言うてます。たしかに。貨幣は割合入手しにくい上に、面倒だったりするので、つい、後回しにしがち。そのくせ、商品ではなくて、貨幣がないと買えない部族カード、というのが時々出現します。


で、なぜか手下を配置する際に、部族カードを取るためのコストを考えずに置いてしまって、いそいそ買おうとしたら、「あ、貨幣がない」とかいうことがしばしば。


娘との勝負は、終盤まで奇跡的な同点勝負が続き、最後、娘はオアシス列とテント列を完成させた上、テント2枚に付き勝利点1点などという部族カードでがっぽり稼ぎ、私はろくに列のカードの種類がそろえられないので、商品で直接勝利点購入に走った結果、1点差で娘の勝ち。ブイサイン出して勝ち誇られてしまった。


ふわっとBiblios2013年01月05日

Bibliosno

せりをするゲーム。せるための資金の手に入れ方が変わってます。で、とってもアブストラクト。


コンパクトな箱で、ゲーム中にもあまり広い机がいらないので、旅行に持っていって宿で遊びました。


せりで手にいれるのは、五色のサイコロ5つ。五つの色には、それぞれ薬草とか、写字僧とか、中世修道院テーマの意味とイラストが付いていて、きれいだけれど、ゲーム進行上は意味がない。


五色のサイコロ

このゲームではサイコロは一度も振りません。最初はどのサイコロも、3の目が出ているように置く。ゲーム中、時々サイコロの目が増えたり減ったりする。最後に出ていた目が、そのサイコロを手に入れた時に得られる点数になる。


五色のサイコロを手に入れるには、それぞれの色のカードを集めて、カードについてる点数の合計で競り落とす。いやいや、これはせりじゃないか。緑のカードは緑のサイコロを手にいれるためにしか使えないので、ありったけの点数を出す以外の選択肢には意味がないから。


色付きカード

で、色付きカードを手に入れるには、山札をめくって引き当てるか、金貨で競り落とす。


金貨カード

このゲームは、全体が二つの場面に分かれていて、最初は配る場面、次が、せる場面。配る場面では、自分の番が来たら5枚山札をめくれて(4人で遊ぶ場合)、そのうち1枚を自分のものにできる。別の一枚はあとでせりにかけるために場の山札に積む。残りの3枚は、他のひとに1枚ずつ配る。だから、他の人の番にも、1枚必ずカードが手に入る。


最初の山札がなくなったら、今度はせる場面。「後でせる」ことにしてあった山札をシャッフルして、そこから1枚ずつめくって、せりにかける。色付きカードが出たら、金貨のカードで競り落とす。


ところが、金貨のカードがせりにかけられることがある。この時は、金貨じゃなくて、手持ちのカードを何枚捨てるかで競る。


だから、このゲームでは、手持ちのカードを捨てて得た金貨を払って得た色付きカードの点数で得たサイコロの目の合計を競う、という、3層構造になっている。えーっ?なんだそれ。


他に、サイコロの目を変えられるカードがあります。目を増やせたり、減らせたり、変えられるサイコロの数が一つだったり、二つだったりします。配る場面でも、せる場面でも、このカードを得た人がその場で目を変更します。


サイコロの目を変えるカード

トランプでもできそう。トランプの4つのスーツで5色を置き換えればいいかな。A,K,Q,J,10を色付きカードとして使って、その他のカードを金貨として使えば良さそう。あ、何枚かはサイコロの目を変えるカードに割り当てないと。


最初は妻と下の娘と私の三人でやって、サイコロの点数で妻と娘が同点、所持金が多かった妻の勝ち。所持金でタイブレーク、ってルールを説明してなかったので、娘は最後のせりで大盤振る舞いしてしまった。「えーそんなの聞いてないよ〜」ごめん〜。


2度目は4人でやって、点数の大きな色付き札がやたらと手に入ったらしい、上の娘が独り勝ち。


続けて3回目は、やっと4点と3点のサイコロを2個ゲットした僕が勝ったと思ったら、下の娘が4点サイコロを2個手にいれて勝ちました。


誰がどの色を集めてるかは分かるのだけど、その色を何点持ってるかは読みにくい。なので、結構点を集めてすっかりゲットしたつもりの色をさらわれることもあれば、何の期待もせず1枚だけ持ってた色が自分に転がり込んでくることもあったりする。


最近、アグリコラっぽいゲームばかりやってたので、違うタイプのゲームは新鮮。不思議な遊び心地、とまで感じる。準備もゲーム中も手間要らずで、割合早く終わる(4人で小一時間)。


人との絡みは多くて、それもいいところなのだけど、どっちが勝っているか分かりにくいので、あまり激しい争いにはなりません。カルカッソンヌで、平地を支配する争いでやきもきして疲れる、ようなことは起きません。


みんな面白かったと言ってるのだけど、何が魅力かよく分からない、ふわふわしたゲームでした。


家族4人でアグリコラ2013年01月01日

ようやく負けなくなったので書く。つっても、30点越えられるようになった程度だけど。


この秋から何度か、家族4人でアグリコラする機会があって、ドイツ語版持ってたのに日本語版まで買ってしまった。下の娘は、「ドイツ語でないと雰囲気が崩れる」と反対してたんだが、妻が「お父さんしか読めないのはずるい」と言い出して、「よろしい、ならばやむを得ん」と蛮行に及んだもの。


娘たちは学校の宿題や塾で忙しいので、中々遊ぶ時間は取れない。年末は29、30になってようやく1回ずつプレーできました。


で、それ以前までは、なぜか一人負けしてたんですよ。強いのは妻。アグリコラに限らず、大抵のゲームをやらせても強い。次は下の娘。小さい頃からカードゲーム、ボードゲーム大好き。お姉ちゃんはそれに比べるとゲーム慣れしてない。そんな中で、いそいそドイツゲーム買ってきて、やろうよ、って言ってるのは僕なんだが、弱い。勝てない。最下位もしばしば。


秋にアグリコラした時に、10点台で最下位になって、流石に考え込んだ。が、すぐに易きに流れてググって見た。主に見たのは以下の三つ。



これらを読んでも、何が決定的に自分の考え方 ( or, lack thereof ) に足りないのか、すぐには分からなかった。でも、今回久しぶりにプレーして、自分の職業カードと小さい進歩カードの束を眺めると、景色が違って見えた。


何が見えたのかは書きません。まだ30点取れるようになった程度で世間に向かって何か語るのはちゃんちゃらおかしい。


が、家の中ではドヤ顔で語る私。怒る妻。「勝てないからって、Webでコソ勉するのはずるーい!」いやー、だからさ、皆で同じページを読んで、全体のレベルをあげようよ。ほら、娘たちはもう一生懸命読んでるし。


あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。