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スーパームーン2011年03月20日


スーパームーン1

今夜の月はスーパームーン、と Twitter が騒がしいので、わざわざ外に出て眺めてきた。

スーパームーン2

普段あまり見ているわけでもないので、比べようもないが、確かに明るく輝いている。

スーパームーン3

まだ10時前で街も賑やかだった。

タイミングは違っても、地球のどこでも今夜はスーパームーン。

ハイデルベルク 春の目覚め2011年03月21日

城のテラス


今日のハイデルベルク城は、「春の目覚め」 Frühlingserwachen というイベントで、入場料無料。旧市街から城まで上がるケーブルカーも無料。というわけで、なんと住み始めて一年以上経ってから初めて城の中に入りました。いやー、別に入場料をケチっていたわけじゃない、と言っても誰にも信じてもらえないなぁ。


城の手前のテラスから見下ろす旧市街のパノラマ。



上下2列の写真を合成したので、どこかおかしいかも。でも、このぐらい広角に取れると気持ちいい。全画面表示でどうぞ。


城の中庭からの360度パノラマです。



東側にある、オットハインリヒの建物 Ottheinrichsbau の壁面が楽しい。各階にテーマをそろえた彫像がある。パノラマの中に2階と3階分をハイライトしておいたので見てみて。2階は5つの徳、力・信仰・愛・希望・正義、3階は天界の神々、サターン、マルス、ヴィーナス、マーキュリー、ルナ、さらにその上にソルとジュピター、だそうです。1階はダビデやサムソンなどの力持ちシリーズらしいのだけど、ちゃんと写ってないのでパス。


オーディオガイド


この辺の情報は、オーディオガイドを借りて仕入れました。日本語もあります。4€。ラミネートされた地図にある番号を右の機械に入力すると、対応する説明が聞けます。


中世のダンス


ホールの中では、中世のダンスの簡易講習会。


定番の大樽


定番の大樽。これがないと、城の中に入ったと信じてもらえない。


ドイツのなまはげ


中庭には「なまはげ」が出没し、子供たちを脅して回る。


火の付いたたいまつでお手玉


大道芸人も登場。火のついたたいまつでお手玉。観客を巻き込んで、真ん中に立たせて、その両側からたいまつを投げ合う。巻き込まれた人はかなりビビッてました。


城裏の庭園


今日の城裏の庭園はとてものどか。


午後の日差し


少しまぶしいけれど、浴び続けていて心地よい、春の午後の日差しなのだった。


君に読む物語2011年03月23日

この映画を見て幸せになれるのは、多分幸せな人でしょう。

  君に読む物語 The Notebook

僕は幸いにして幸せになれました。いにしえの昔の武士の侍が、馬から落ちて落馬して…

とても古風な話。町の富豪の娘が、田舎の素朴な青年と知り合って恋仲になる。しかし家柄がつりあわないと反対されて… 第二次大戦前なので、1940年頃の話。

この青年=ノア、最初っから女性=アリーへのアプローチを一歩も間違えずにぐいぐい歩を進めるあたり、まったく共感する余地がありません。オタク臭ゼロの、女性から見て理想の恋人。ま、この辺で、完全に女性向け映画なのが分かります。

かと言って、手の早い肉食系というわけでもない。品行方正。のんびりした夕方には、自宅の玄関先のテラスにすわり、父親一人を聞き手に、ホイットマンの詩を朗読する。えー、そんな奴いるのかぁ。

アリーは町の娘だけれど箱入り娘、おけいこごとのスケジュールに追われて、映画を見るのも久しぶり。「じゃぁ、君を自由にしてあげなきゃな」ってことになると、普通は悪い遊びに誘うものなんだが… いや、あれも決してお勧めできる遊びではないけれど… 心臓に悪いけれど… もうこれでアリーはノアに夢中。アリーは首ったけ。 "アリー my Love" は見たことない。"アリ王子のお通り"、はアラジン。

なんかもうこの辺から、気分が「だぁー」っとしてきて、見るのが辛くなってきた。「もう勝手にしてくれよー」という感じ。

が、この映画、最初から仕込みがしてあって、現代のシーンから始まります。ネタバレは後回しにしますが、ま、だいたいどういう話なのか想像が付きます。すると逆に、この古風なお話がどう現代につながるのか、という謎が解決しないことには、見るのをやめられない。

まず連想した映画が、「マディソン郡の橋」だったりして、これが家では夫婦そろって嫌いな映画の筆頭にだったりする。いや、それぞれにもっと嫌いな映画はあるのだけど、二人声をそろえて嫌いだと言うのはまずこれ。原作者ニコラス・パークスの名前にうっすら覚えがあったので、すっかり勘違いして「あ、これマディソン郡の橋と同じ作者じゃん」とか思い込む。あれの作者はウォラーだった。ニコラス、ごめん。しかも、なんだかストーリーはあれを思い出させる方向に近づいていく…

マディソン郡はなぁ、大好きなメリル・ストリープと、決して嫌いでないクリント・イーストウッドが出ているのに、そもそもイーストウッドがこのストーリーを映画にしようと思ったことが理解できない。

が、自分の幸せに自信のある人は、上記のすべてに恐れをなさず、最後まで見通してください。当初の予想を裏切り、仕込みと思った話は早々に作中で明かされ、じゃこの後どう間を持たせるのと思う間もなくマディソン危機が迫り、そして現代に戻ってラストシーン、のはずがまだ話は終わらず、アンチクライマックスな結果を迎え、もうこれ以上は見ていられない、と思った頃に、まさかのハッピーエンド。

…あのー、あれですよ、あれ。地獄・極楽転換装置ってやつ。どこで読んだかもう覚えてないが、蒸し暑く、煙が充満した真っ暗な部屋にしばらく閉じこもることで、外に出ると、いつもの現実が極楽に見えるという。

いやいや、そういうことじゃなくて。本当に素晴らしいハッピーエンド。

これ、夫婦で見るのがいいんだけどなぁ。うちの奥さん、なかなか最後まで映画見ないからなぁ。劇場公開中なら映画館に入ってしまえばさすがに途中で出る、とは言わなかったと思うが、2004年の映画では、それもできないし。

以下、落穂拾い。

そもそものお目当ては、最近お気に入りのレイチェル・マクアダムでしたが、若すぎて?あまり色気がない。あるいは役柄がもっさりした女性なせいかもしれない。

彼女は首もとに二つ並んだホクロが印象的ですが、この映画で肩から背中にかけてもたくさんホクロがあるのが分かります。ホクロ体質。

南部が舞台の話らしく、昔のシーンでは富豪の使用人が皆黒人です。一方、現代のシーンでは、老人ホームの看護士が皆黒人です。面倒を見てもらっているのは同じだけれど、立場はまったく変わっています。

アリーのお父さんのひげがおしゃれです。

アリーのお母さんの告白ってどうよ。あれは、観客があのお母さんを見直すところなのかもしれないが、俺は許さない。

原題は The Notebook. 邦題は君に読む物語。ドイツでのタイトルは Wie Ein Einziger Tag. ドイツ語の意味が良く分かりません。見る前は、原題ではあっさりしすぎだと思いましたが、見た後は、これが一番な気がします。

あれ、ネタバレなかったな。

Fukushima のポスター2011年03月25日

ハイデルベルクの新市街の街中に突然現れたポスター群。

FUKUSHIMA IST ÜBERALL
Fukushima ist überall


FUKUSHIMA MON AMOUR   11.3.11
Fukushima, mon amour

Römerkreis という新市街の真ん中にある大きなロータリーに、それぞれ5~10枚くらい、写真のようにポスターを貼った板を、さらにトラムの電信柱や柵にくくりつけてあった。

昨日までは見なかったと思う。

上の、日章旗の中に核燃料のマークの方は、"Fukushima ist überall"でググって見ても画像検索では見つからない。

逆に、下の、日の丸が水の中に溶け出している方は、 "Fukushima mon amour"で画像検索するとこればかり出てくる。が、どこが出元か良く分からない。

今週末は、地元の選挙があり、今は街中政党のポスターだらけだが、これは政党名もない。誰が、どういう趣旨で張ったのだろう...

ストラスブールのチーズづくし2011年03月30日


La Cloche à Fromage

ストラスブールのチーズ専門店 La Cloche à Fromage がやってるレストラン

晩飯時になって、ネットで適当にストラスブールのレストランを検索してたら、目に止まり、なんとなくよさそう、で行ってみた。

(そもそもストラスブールに行った話はまた別途)

少し早い時間で、店に入ってみると、まだ席が空いてるように見えるんだが、「店内はもう一杯です。」とのこと。店の前の席はまだ空いているので、「こっちならいいの?」と聞くと、「どうぞ」ってことで。それから10分もせずに店内満席、店の外にも他の客が。

さっき「満席です」って言ったおじさんがやってきて、メニューをくれ、さらに説明してくれる。チーズの専門店で、すぐ向こうに店舗がありますが、ここはレストランです。メニューの真ん中に並んでいるのは、チーズだけのメニューです。「チーズだけ?」そうです。その左側は…右側は…

って言ってるんだが、頭がオタクなもので、チーズだけ、と言われると試してみないと気がすまない。「真ん中のをください。どれがいいですか?」と聞くと、「なら一番最初のがいいですよ。これが一番、基本、というか、伝統的なものです。」とのこと。じゃ、それを、ってことで、頼んだのは、 Le Rabelais” ラブレー ってメニューでした。

ワインもこのおじさんに聞いて、ピノ・グリの甘いのにした。チーズにとてもよく合います、と。甘口、じゃなくて、甘いんだ、これが。



“Le Rabelais”

この皿が届くと一緒に、いかにも専門家の雰囲気を漂わせた女性が現れて、食べ方を解説してくれる。

「奥の右側から、反時計回りに食べ進み、手前右まで言ったら、内側に入って、今度は時計回りに食べてください。最後はこの山の上のブルーチーズです。」

「左端とその手前のはとてもクリーミーです。脂肪分が80%あります。」

「その次二つはカマンベールです。白い皮で分かりますね。」

「手前右の三つは山のチーズです。一番右のは、皮のところは堅いので食べないでください。ロウになってますから。その次のの皮は食べられますが、たべなくてもよいと思います。これらは、そこにあるジャムとあわせて食べるとおいしいですよ。」

「チーズの間に散らしてあるのは、アプリコットです。チーズと交互に食べてください。」

等々、色々食べ方と能書きを教えてくれる。ちゃんと説明通りに食べました。

正直なところ、感激するほどうまい、とは言えないけれど、面白い体験ではあったので満足。味がそれぞれ違うし、舌触りも色々。やわらかいのは本当にとろけるし。甘いワインも合いました。でも、甘くなくても合ったかも。

最後、あと三つぐらいのところで満腹になったのだけど、残りもゆっくり食べたら平気で入ってしまった。

実は、ここはパンもおいしい。小ぶりのパンを何種類もかごに入れて持ってきてくれて、おいしいので次々食べると、残り半分くらいになったところで追加を持ってきてくれる。これがまた違う種類のパン!

最後、エスプレッソで口の中をサッパリさせて席を立ったら、最初に出てきたおじさんがわざわざ店の外まで出てきてきっちりこっちをみて挨拶してくれた。愛想良いな。

あとで調べてみたら、ちゃんとチーズ以外の普通の肉料理などもあって、それもおいしいらしい。もちろんフォンデュもある。

また、店の外の席にいたほかの客の席には、直径25cmぐらいの、半月型に切ったチーズが専用の台に、切り口が斜めになるように置かれて、その切り口の間近に、多分電熱線のヒーターが据えられた。切り口からチーズが溶けて流れ出し、下に置かれた皿に溜まる仕組み。それを自分の皿に取り分けて食べてました。これも調べてみたら、 raclettes ラクレットって奴ですね。

ので、やはりここはチーズの店。チーズづくしを食べるのが正解。そういうことにする。皆様も、ストラスブールにお立ち寄りの際は、ぜひこの店で、メニューの真ん中の列から頼んでください。あ、一番上の「ラブレー」はもう私が頼んだから、皆様はそれ以外をぜひ、お試しください。

家族と一緒に来るときは、フォンデュがいいかな。

あ、店名のラ・クロシュってのは釣り鐘のことらしい。ラ・クロシュ・ア・フロマージュ、で、チーズの釣り鐘。店に入ってすぐのところに、大きなチーズのショーケースがあって、それが釣り鐘型をしてたから、それのことだと思う。

たぶん。