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ダウントン・アビーにもあっさりはまる2013年02月10日

DVDのパッケージと箱

毎回修羅場がありそうでテレビの前から逃げ出したくなる、20世紀初頭のイギリスが舞台のお屋敷ドラマ。


 Downton Abbey (邦題:ダウントン・アビー)
 (邦題には、何かとんでもない副題が付いてたりすることがあるけど無視)


ROME」「チューダーズ」と来て、つぎはこれに手をだしてみました。イギリス行ったときに空港のDVD屋でシーズン2までのセットを購入。時代がいきなり現代に近いですが、100年前はやはり別世界です。


これまでにシーズン3まで放送されてます。私が見たのは、まだシーズン2の途中までですが、シーズン1の一話からあっさりはまれます。やっぱり、感情移入して応援したくなるキャラがいるとはまりやすいな。


伯爵とその家族が住む館、ダウントン・アビーには、執事や給仕やメイドなどの使用人たちも住み込んでいて、伯爵達は上の階に、使用人たちの部屋は下にある。


使用人たちの朝は早い。厨房では最年少のメイドデイジーがコックのミセス・パトモアに追いたてられながら朝食の準備をし、その横では伯爵達が読むための新聞に給仕がアイロンをかけている。やがて使用人たちの部屋でベルがなる。伯爵夫人が目を覚ましたのだ。メイドが朝食を寝室まで運び、まだベッドの上で半身を起こしてくつろぐ伯爵夫人の前に置く。


分かりやすい階級社会。これで貴族が使用人をいびったり、使用人が影で貴族に仕返ししたりする話だと暗くてたまらないのだけど、今の所(シーズン2の3話まで見た)そういう話にはなっていません。


伯爵もその夫人も、人格者として描かれています。また使用人もほとんどが自分の仕事に誇りを持ち、また伯爵やその家族に対しても愛着を持っている様子が描かれています。


衝突はむしろ同じ階級の中で起きます。貴族と貴族、使用人と使用人の間で。


第一話では、伯爵の相続人だった親族がタイタニックの沈没で亡くなり、相続権が見知らぬ親戚、中産階級の青年マシューに移った、というニュースから始まります。この結果、伯爵の長女メアリーには何も渡らないことになり、伯爵の母、妻、娘たちは戦闘準備してマシューとその母がダウントン・アビーに乗り込んでくるのを迎えます。


一方、伯爵は新しい Valet  (主人が衣装を身に着けるのを手伝ったり、身の回りで世話を焼く係、らしい)として、ベイツ氏を雇います。が、ベイツは足が悪く、歩くのに杖が要る。これで伯爵のお世話ができるのか。実はベイツは伯爵の戦場での旧友で、そのよしみで雇われたのだった。ベイツは最初からずっと控え目で、足が悪いのを見かねて手を貸そうとする人にも「大丈夫、やれます」と言いつづけて仕事に精を出すのだけど、伯爵に親しげに声をかけられるベイツを見て、一部の古株使用人は反発し、いびり出しにかかります。


結構胃が痛くなりそうな展開でしょ。毎回かならずこういうハラハラする展開があります。僕は人間関係がどろどろするこういうの苦手なのに、あーもー見てられん。うちの下の娘もこういうのが超苦手で、もし見たら、TVの前から逃げ出して隣の部屋から覗き見するだろうな。


でも、実は、毎回救いがあります。どろどろ苦手な人が見ても大丈夫です。


あ、それから、ROMEやチューダーズと違って、中学生が見ても大丈夫です。エロいシーンもグロいシーンもありません。私が買ったDVDの箱には「12歳以上の視聴に適する」というマークが描かれてます。ご家族にお勧め。


以下、俳優に関する雑感。


登場人物みんなに結構エピソードがあるので、誰が主役、とは言いにくいのだけど、一応ヒロインと言えそうなのは伯爵の長女の メアリー です。伯爵の三人娘の中でも一番の美人、と、いうことに、なって…うーん。


この人、モンティ・パイソンの ジョン・クリーズ にそっくりに見えるんですけど。あ、ファンの人、石投げないで、ごめんなさい。でも似てるでしょ。


でも、回を追うに連れ、だんだん美人に見えてくるから不思議だ。


ベイツは、そのうち主要登場人物の一人と結婚しようとするのだけど、そこにでてくる彼の元妻、というかまだ正式に離婚してないので正妻は、なんとヘンリー8世の最初の妻、キャサリン・オブ・アラゴンを演じたのと同じ、 マリア・ドイル・ケネディ でした。「再婚の邪魔になる妻」女優というカテゴリーがあればナンバー1、存在感ありすぎ。ダースベーダーのテーマが聞こえてきそう。 "I am your WIFE." ひえー。


伯爵夫人コーラを演じるのはエリザベス・マクガヴァン。めちゃくちゃよく聞く名前な気がするのだけど、実はこの人の出てる映画を他にあまり見てません。で、結構なお年なのですが、めちゃめちゃ美人です。アップの写真とかみると、しわも多くて、はっきり老人の顔なのに、少し離れるとあらゆる表情が魅力的。なんでだろう。僕はこういう顔が美人だと認識するように人生のどこかでプログラムされたような気がする。あ、23才の頃とかいう写真発見。素晴らしい。


伯爵の母ヴァイオレットを演じるのは、ハリーポッターでマクゴナガル先生をやった、マギー・スミス。パグ犬のような、左右別々に動く飛び出した目が特徴。っていうと妖怪だな。でもそういう印象。この人、ものすごい大御所らしくて、ダウントン・アビーで一番の悪役トマス・バロー役の役者から、「恐れ多くて普通に話せるようになるまで2年かかった」と言われてる。トマスをやってる Rob James-Collier はまだ若いからそういうことがあってもわかるような気がするが、DVDについてたメイキング・オブビデオでは、マシューの母イザベル役の Penelope Wilton からも「私は昔からこの人を目標にしてきたんです」とか言われてたりする。劇中でのヴァイオレットとイザベルの確執を見てると、この二人の役者が並んでインタビューを受けてるのを見てもハラハラする。


最後に。 Downton Abbey Wiki. 便利。トップページに、「あなたのお気に入りの登場人物は?」というアンケートがあり、これによると一番はメアリーでもコーラでもなく、ぶっちぎりでヴァイオレット!


[2013年2月10日追記: シーズン2の終わりまで見た。うーん。好ましくない話の展開が目に付き始めた。ご都合主義が過ぎるケースが…]



コメント

_ アリス ― 2015年02月10日 21時54分59秒

私もダウントンアビー大好きです!!!
一番好きな登場人物はジョアン・フロガット演じるアンナです!可愛らしい笑顔が微笑ましいです。いたずらっぽいって言うのか、あの笑顔には癒されます。
日本ではまだ2期の8話くらいまでしかやってないので先が早く知りたいです!!
原作はあるのですか?原作も読んでみたいです!イギリスのドラマや映画好きです。ハリーポッター、シャーロックホームズも大好きです!ヴェネディクト・カンバーバッチも好きです!
あなたの評価の書き方や考え方面白いです!
有難うございました!

_ lackthereof ― 2015年03月08日 20時21分06秒

アリスさん、明るいコメントありがとうございます。ジョアン・フロガットは今年のゴールデン・グローブ賞を受賞しましたね。めでたい!今日からNHKで3期の放送が始まります。2期の後、間を空けずに3期を放送することにしてくれて、嬉しいですね。原作はなくて、ジュリアン・フェローズのオリジナル脚本みたいです。カンバーバッチの「イミテーション・ゲーム」も来週から公開です。

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